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2004.6.1sinsyunan
チェリーを持つ小林会長
地域通貨“チェリー”が大きな成果
多彩な助け合い実現
ふれあい行事や分科会も
周南市の桜木地域通貨研究会(小林三津子会長、102人)の“チェリー”が昨年10月に発行されて以来、利用が半年間で73件にもなり、地域通貨を利用した地区のきずなづくりが成果を上げ始めた。5月29日には桜木公民館で総会を開き、40人が交流会など会員同士が知り合う機会を増やし、徳山大学との連携を進めることを話し合った。
地域通貨は会員が自分にできる特技などを登録し、そのサービスを受けた会員は会の中でだけ流通するチェリーを支払うことで、会員間の助け合いや交流を活発にするもの。
同研究会では桜木地区の住民から募った会員にまず500チェリー札と1000チェリー札5枚ずつ計7500チェリーを配る。
車での送迎、子守り、パソコンの指導、草取りや庭仕事、パンや岩国寿司、コンニャクなどの作り方の指導、犬の散歩、器具修理などのサービスを受けた場合、時間に応じてチェリーで支払う。
この半年には車庫に山積みになっていた不用品を会員5人が整理して喜ばれたり、飼い主が入院した2カ月間、犬の散歩を3人が交代で引き受けた例もあった。
自分がサービスを受けた時には、別の会員からもらったチェリーで支払え、サービスを受けるばかりでチェリーがなくなるとまた配られる。4人のコーディネーターがだれに手助けしてもらえばいいかも相談に乗る。
チェリーを持つ小林会長
一方、チェリーがたまるだけの会員もあるため、チェリーの新しい使い方を見つけることがこれからの課題になっている。
地域通貨は全国各地で広がっているが、旧徳山市社会福祉協議会の呼びかけで一昨年、勉強会が開かれ、昨年は市地域通貨研究会も発足した。
桜木地区も市社協の呼びかけに応え、地区内の結びつきを深め、気がねなく相談したり援助を求められる温かい地域社会づくりに役立てようと導入した。モデル団体として15年度から3年間、市社協から年間22万円の補助も受けている。
ふれあいを主目的に毎月、機関紙「地域通貨だより“チェリー”」を出し、会員で共通の話題を作るため行事も活発。これまでにフリーマーケット、花づくりやパンづくりの講習会、忘年会や一緒に花を植えてプランターを自宅に持ち帰ってもらう行事を開き、たくさんの人が参加した。
月2回の定例会も自由参加で、毎回、流通の事例検討などをしている。チェリーの利用方法を考える中から「子育て」と「グループホーム研究」の分科会もできた。
総会で話し合う会員たち
総会もふれあいの場で、小林会長(51)はあいさつで「チェリーでふれあいが深まったでしょうか」と呼びかけた。事業計画や役員の再任などを決め、そのあとは会費300円の懇親会。おにぎり、豚汁、ぜんざい、ビールで歓談が続いた。
例会ではサービスの内容や方法をめぐって議論になることもあるが、市地域通貨研究会の会長で桜木地区研究会顧問の岩根充さん(70)は「自分の物差しと違う人と出会うことから本当のふれあいが始まる」と本音のふれあいにつながることを期待している。
事務局長の中村涼子さん(65)は住んでいる桜木1丁目の180戸のうち2割が会員になっているが「普通なら“大きなお世話”と思われてはと遠慮しがちな支援も、チェリーを払ったり受け取ったりで、助けたり、助けられたりしやすくなります」と効果を喜んでいる。